プールの監視員にはどうやったらなれる?あまり知られていない仕事内容を紹介!

近年はスポーツクラブ施設が増加しており、夏でなくてもプールに入れる機会が多くあります。
それに応じて、「プール監視員」の仕事はどのくらいあるのでしょうか?
また、実際にどんな仕事内容なのか、メリットとデメリットを含めて紹介していきます。

プール監視員は、警備の仕事?

あまりイメージはありませんが、プールの監視員は警備に含まれています。
警備業法で、「他者の有償である依頼により、事故発生を警戒・防止をする業務は、警備認定を受ける必要がある」とされているからです。例えば、プール施設の所有者が別会社に「プール監視員」を有償で委託する場合、その委託された会社は警備の認定を受けていなければなりません。

なぜならば、プールの監視員の「水中から上がってこない」「手足のバタつきが異常にある」等の警戒、必要に応じて対象者への注意、救護活動、といった業務が警備に含まれているからです。
日常でプールを利用する際は特に気に留めない事かもしれませんが、 スポーツクラブ施設や市営プールでも、プールの監視員が「警備員」だった場合は、どこか安心して利用出来ますよね。

プール施設の従業員が監視する場合は?

では、プール施設の従業員が「プール監視員」を業務する場合は、警備員で無くてもいいのでしょうか?
その答えも、警備業法にあります。
警備業法の目的で、警備業務は「他人の需要に応じて、人の生命、身体及び財産等に対する侵害を警戒し、防止するという業務」となっています。つまり、通常業務の範囲内で事故を防止している水泳のインストラクターは「他人の需要に応じて」には含まれない為、警備員で無くても良いという事です。

他にも、ボランティアとしてプールの監視員を行う場合や、指定管理者制度により指定管理者となった業者が監視員を採用して監視を行う場合は、監視員が警備員である必要はありません。

プール監視員を警備員で募集している求人はどのくらい?

プールの監視員は、特殊な警備業務に当たるため、警備会社から募集するケースは実際のところ殆どありません。
また警備求人サイトで募集している職種は1号~4号警備が基本ですが、プールの監視員がどの業務にあたるかは明確になっていないのです。
敢えて警備業務に当て嵌めるのであれば、施設内での監視業務になるので、1号警備(施設警備)にあたります。
募集の大半がプール施設の運営側で受付業務と監視要員を兼任するケースが多くみられます。特に夏期の繁忙シーズンになると、稀に警備会社から募集することがあるのです。

プール監視員を仕事にしたいと考えている方は、繁忙期シーズンに単発型で行うか、プール施設が募集している接客業務セットの監視員を務めるか、どちらかを決めてから探した方が良いでしょう。

プール監視員の仕事内容

関東のプール監視員の平均時給は約1,010円となっています。
勤める施設によって業務は変わってきますが、プール監視員が主にしている業務を紹介していきます。

受付業務

スポーツクラブ施設では、来場者の案内や落とし物管理など、受付スタッフの補佐のような役割が多いです。また夏季限定施設の場合は、入場チケットの販売、チケットのもぎりなど入場受付を交代制で行う事が多くみられます。接客業を経験していなくても問題はありませんが、見られている事を意識し、身だしなみも気にしなくてはなりません。

監視業務

水中内の危険物、危険行為、ケガや溺れている人がいないかの監視は勿論ですが、プールサイドでの危険行為や迷惑行為も監視の重要な業務となっています。
プールへの飛び込み、プールサイドで走っているなど、迷惑行為の対象者へはメガホンや拡声器を使用して注意を呼びかけます。また子供の多い施設では、迷子になっている子供がいないかなど、常に広範囲へ目を向ける事が必要となってきます。

清掃業務

開店前や閉店後の清掃は基本で、何が事故に繋がるかわからないため、備品チェックも交代制で行います。
プールでは衛生管理が大切となりますので、トイレや更衣室、プールサイド、駐車場など人が集まりやすい箇所を中心に行います。

館内放送

迷子の案内や、駐車に関する呼び出しなど、施設内全体へ向けてお知らせしたい時に実施します。
本部の担当者がいる場合もあるので、監視員が直接行うかは現場にもよります。

プール監視員のメリット・デメリットは?

メリット

「難しい業務が無い」
基本的な作業は監視になるので、複雑な業務はありません。
清掃や、点検作業も要点さえしっかり押さえておけば、未経験の人でも務まります。

「沢山の人とコミュニケーションが取れる」
夏期限定の行楽プール施設は、毎日違う方が来場します。家族連れやカップル、友達同士など、様々な人が集まる場所で監視をしていると、案内をすることも多くなるでしょう。普段からあまり人と掛かる機会が無い方にとっては、新鮮な働き場所かもしれません。

「健康意識(スポーツ意識)が高まる」
監視員になる人の中では、水泳をやっていた人やスポーツをやっている人が多く見られますが、水泳経験があまりなくても監視員になれることがあります。水泳に興味が無かった方でも、監視していることによって健康意識やダイエット目的で必要性を感じられるかもしれません。

「タフな体力がついてくる」
プール監視員はジッとしている事が多いので、楽そう見えるかもしれません。ですが、体を動かさず集中して監視している業務は思った以上に体力を使います。天気や寒暖差も影響するので、体調を崩す人も少なくありません。体調を崩さないよう、普段から体を鍛えていると業務に安定感も生まれるでしょう。

デメリット

「身動き取れない」
死角がなく全体が見える場所から集中して監視を行うため、必要が無ければ動くことが出来ません。ジッとしていることが苦手な方は辛いと感じるかもしれません。

「環境によって厳しい現場も…」
屋内プールの監視であれば、空調設備が整っている所が多いので関係ありませんが、屋外プールでの監視業務は気温と風向きによって辛く感じる時があります。炎天下ではもちろん、日によって気温が低く風が強い時でも、ジッと監視をしなければならないのです。監視という点では、警備で厳しいと感じる部分と重なるかもしれません。

「誤解されることがある」
監視をしていることによって、クレームが発生することもあります。特に、監視員は「いやらしい気持ちで見ている」と誤解されることもある仕事です。どうすればそう見られないか、そういった工夫を意識するだけでも自分の動きが変わってきます。

「集中力の継続が難しい」
これは、他の警備業務も同じで、長い時間集中して監視をするというのは、中々難しいことです。しかし、小さな事が事故に繋がる可能性もあるので、頭のどこかで緊張感は維持しなければなりません。休憩を入れたり、仲間がいたら助け合うなど、自分なりにガス抜きポイントを作る必要があります。

まとめ

近年は、健康の為にスポーツをする人が多くなっている為、スポーツ施設の需要も高くなっています。プール監視員と警備員は、必ずしもイコール(=)ではありませんが、場合によっては警備員で募集することもあります。水泳を得意とする方、昔水泳をやっていて監視員に興味がある方は、命を守る仕事「プール監視員」を目指してみるのも良いかもしれません。

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