「要人警護」ってなに?「ボディーガード」とは何が違うの?

「要人警護」という言葉を聞いたことがありますか?
社会に重大な影響がある人物を指す「要人」を守る警察活動のことです!
「SP(セキュリティポリス)」が行っている業務こそ「要人警護」に当たります。
では「要人警護」とは一体何なのか、詳しく見ていきましょう!

要人警護ってなに?

要人警護=要人の身辺安全を確保するための警察活動です!

要人とは?

要人とは、社会に重大な影響が及ぶ立場の人物です。
VIP(Very Important Person=非常に重要な人物)とも呼ばれています!
現在、日本が警護を行っている要人としては

  • 内閣総理大臣
  • 衆・参両院議長
  • 最高裁判所長官 などが該当します。

警護員とは?

警護にあたる警察官が警護員と呼ばれています。
危険時には、自分が盾になって要人の身を守ることもあります。
命がけで行うお仕事のため、厳しい条件を満たした警察官から選抜されます。

どうして要人は国民一般を区別して特別に守るの?

要人の身辺に危害が及んだ場合、国として大きなダメージを受けます。
また、国外からの信用問題にも関わってくることになるのです。
そのため、非常に責任が伴うお仕事になります。

要人警護にはどんな種類があるの?

警護員が担当する任務により、区分されています!

  • 身辺警護員:要人の直近または周辺に配置
  • 行先地警護員:要人の行き先地に事前に配置
  • 沿道警護員:要人の通過する沿道に配置
  • 宿舎警護員:要人の公私邸に配置  など

この中の、身辺警護員は「SP(セキュリティポリス)」とも呼ばれています。
身辺警護員は要人と常に行動をともにしているため、強靭な体力はもちろんのこと、豊かな教養や礼儀正しさが必要とされています。

「要人警護」と「ボディーガード」の違いは?

「要人警護」と「ボディーガード」、
どちらも人を守る仕事ですが、何が違うのでしょうか?

それは、
要人警護=警察官で、国家公務員
ボディーガード=警備員で、民間企業  

つまり、警察官警備員違いということになります。

(詳しくは下記URLから、警備メディアの「警察と警備の違いとは?求職者必見です!」をご覧ください!)

では違いを表で比べてみましょう!

要人警護ボディーガード
職業警察官(国家公務員)警備員(民間企業)
武器の所持×
守る対象要人(VIP)民間の要人(国民一般)

このように、
「要人警護」は拳銃だけでなく、武器関係も充実しています。
ボディーガード」は相手を殺傷する能力があるような武器を持つことができません
また、守る対象の人物も異なってくるのです。
場合によって、ボディーガードがVIPと呼ばれる要人を守ることもありますが、民間企業であるために、組織力や装備の充実さが異なります!

どうやったら「要人警護」・「ボディーガード」ができる?

国家公務員である警察官の「要人警護」と、
民間企業である警備員の「ボディーガード」とでは方法が異なります!

  • 要人警護
    ⇒最初に公務員試験を受け、警察官や皇宮警護官となること
  • ボディーガード
    ⇒各社の採用試験を受験して採用されること

元警察官だから!といって簡単になれるわけではないのです!

無事試験に受かって仕事を始めたとしても、それからが大変になってきます。
警護義務には、かなり高度な教育と訓練が必要であり、他人の生命を守るという自覚と、臨機応変な対応スキルを身につけることも重要になってくるのです。

総理大臣と要人警護の関係は?

総理大臣を守っているのも要人警護です。
では、総理大臣と要人警護の関係はどこからはじまったのでしょうか?

1975年に三木武夫元総理が男に顔を殴られた事件をきっかけに、「要人警護」のSPが創設されました。
目立たないように見守る警護から、周囲に存在を示す警護に変えたのです。

総理大臣の事件といえば、
2022年の安倍晋三元総理の銃撃事件は、日本だけでなく世界中に衝撃が走りました。
その後、日本は「要人警護」の体制を根本的に見直し、強化しました。

2023年4月、岸田総理が和歌山県の漁港を選挙の応援で訪れた際に、爆発物が投げ込まれた事件は記憶に新しいですよね。
岸田総理襲撃事件でも、制服警官がかなり配備されており、爆発した時点で総理は避難していて、迅速な対応がとられていたと言われています!

「要人警護」についてのまとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は警備員ではなく、警護員の「要人警護」についてご紹介しました。

ドラマや映画では、SPを描いた作品は多くあり、要人を守っている姿は格好良く見えますよね。
格好良いだけでなく、大きな責任が伴う重要な仕事だということがよくわかりました。
また、警護員になる前の訓練や努力は、並大抵のものではありません。
それなりの覚悟が必要なのです!
しかし、普通ではできない仕事をしているという自負と、感謝の言葉を言われるときにやりがいを感じるそうです!

みなさんはこの記事を読んで、「要人警護」の印象はどう変わりましたか?
大変という言葉では片付けられないほど、責任のある、命の懸かっている仕事。
でもその分、やりがいや達成感を感じる瞬間は他のなににも代えられない特別感があるのではないでしょうか?

 

 

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