データで見る50代転職の現実 | 転職におすすめの職業

かつて日本では、「新卒採用から定年まで一つの会社で働き続けることが当たり前」といわれていた時代がありました。しかし終身雇用制が見直されつつある現在、中高年の転職も珍しい話ではありません。

今回は、50代の転職に関する事情と、おすすめの仕事について紹介します。

データで見る50代転職の現実

50代の転職事情ですが、中年ならではの特徴もあります。実際にどのような状況なのか見ていきましょう。

50代で転職するリスク

日本の求人全体で見た場合、応募条件に「50代OK」と記載されている案件の数は少ないといえます。さらに50代の場合、未経験者よりも管理職や即戦力を求められる傾向にあります。業種によっては、希望に合う求人がなかなか見つからないことを覚悟しておきましょう。

また、無事に転職が成功したとしても、前職より収入が減る可能性も大いにあります。特に未経験の仕事を始める場合は、これまでの実績は考慮されないことが多いので理解しておきましょう。

50代の転職者数

中高年の転職者数は、年々増加しています。
2015年には45万人だった45~54歳の転職者数が、2019年では57万人と、4年間で約1.3倍に上昇しました。

出典:「労働力調査(詳細集計)2019 年(令和元年)平均(速報)」(総務省)

少子高齢化による人手不足や競争力強化のため、即戦力となる中高年層は転職市場で求められています。

50代の転職回数

次に、転職経験者がどれくらい転職をくり返しているのか見ていきましょう。

50~54歳の転職経験者では、6回以上転職したことがある人が22.1%と最も多くなっています。55~60歳では3回と答えた人が最多で22.5%でした。

いずれにしても、転職を何度も経験している50代が一定数いることがデータから分かります。

出典:「雇用の構造に関する実態調査 / 転職者実態調査 / 平成27年 報告書 統計表 個人調査」(厚生労働省)

50代の転職におすすめの職業

50代の転職活動は若年層と比べて厳しい状況ですが、年齢が高くても採用されやすい業界もあります。働いている人の平均年齢が高い業界や、人手不足の業種が狙い目です。

警備員

警備員の平均年齢は比較的高く、50代以上の人が多く働いています。
警備の仕事内容は、交通誘導警備や施設警備などさまざまです。とくに巡回警備や入退館管理のような施設警備は、屋外での警備と比較して、体力を使わずに済むでしょう。

運転手

運転手も50代以上の人が多数活躍しており、転職しやすい職種です。
タクシー運転手であれば、自分の裁量で高給も狙えます。トラックやトレーラーなどの運送業界も、近年は需要が高く人手不足です。

介護・福祉関係

少子高齢化が進むなか、介護の仕事の需要はますます高まっています。慢性的な人手不足のため、未経験の50代でも採用されやすい職種です。

資格がなくても介護職に就くことはできますが、就職後に資格取得が推奨される職場も少なくありません。また、老人ホームなど施設での介護と、訪問介護では業務内容が異なります。就職する前に確認しておきましょう。

営業

新規の飛び込みや電話での営業ではなく、すでに取引のある企業を訪問しニーズを聞き取るルート営業の仕事も、50代以上を積極的に雇用しています。営業経験があるなら、これまで培ったスキルをすぐに活かせるでしょう。

まとめ

終身雇用制が当たり前だった時代とは変わり、現在では50代で転職をする人は増加傾向にあります。
しかし若年層と比べて求人数は限られるので、運転手や警備員、介護職など、50代でも転職しやすい職業を選ぶのが狙い目だといえるでしょう。

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